日本両棲類研究所(2019.09.21)

2019年9月21日。

きたよきたよー!日光!
1994年に閉館したという情報だけがあってそのほかの情報が全然なくて幻の施設と私の中で思っていた日本両棲類研究所。
今年の8月、25年ぶりに再開したという情報と、行ってきた!という情報をキャッチしまして。

きたー!中禅寺湖のほとり。生い茂る木で湖面は見えないものの湖の真横、階段を登った高いところに特徴的な建物、これが両棲類研究所です。

車を降りたらさむっ!気温15℃ってこの日の横浜より10℃近く低い!そりゃ寒い!

受付で入館料をお支払いして、25年前に閉館した時にもいたオオサンショウウオがまた展示されてるから見てね、148センチもあるからきっと見てね、とレクチャーしてもらい、中に入ります。

ふむふむ。こういう感じなのね。


あ、その前にお手洗いに行っとこ。
見てみてー!トイレのプレートがかわいいのー。

両開きの扉を開けて展示室へ。おおおおお。
こんな感じと、
でっかいモニターの仕切りの向こうはこんな感じ。あ、モニターの写真撮るの忘れた…。

めっちゃキレイな館内。外観から想像する100倍キレイ!

さて、ざっくり見ていきます。ざっくりね。

120センチの規格水槽。いいなぁ。こういうイモリ水槽いつかやりたい。

名前がなかったので種不明。まだ小さい個体。
そして水中には幼生!!ぎゃんかわ!!!

水槽上にはパネル展示。大事。


そして…。
これが見たかったの!(いきなりの最高テンション)

アカハライモリのお腹の模様マップ。すんごいよ!これ!!!

実は私、アカハライモリを家で飼ってるんですよ。今は繁殖して卵から育てたりして27匹いるんですけどね。お腹の模様は27匹全員違うんですよ。
で、卵から育てるにあたって色々と勉強したんですけど、生息地によってお腹の模様や求愛行動に違いがあるって知って。
我が家のイモリ達はもともとペットショップで買ったアカハライモリなので、どこで採れたものなのか、どっかのお宅で繁殖したものなのか全く分らなかったんですよ。

でね、Twitterでこのお腹の模様マップの画像を見て、これはぜひ行って我が家のイモリ達がどこ出身なのか知りたい!と思ったのです。

このマップはかなり本格的。説明もとても専門的。すんごい勉強になります。

で、上の写真でマップの横にある木の棚は小さい水槽がずらっと収まっています。
これもまたすごい!
各県のアカハライモリ(の生体)を展示してるの!

この展示棚はとても考えられていて。水槽の上や横から観察できるのはもちろん。
水槽下に斜めに鏡が置かれていて、それぞれの水槽にいるイモリのお腹の模様を下から覗き込まなくても見ることができるように仕掛けられているんです。
魚津水族館のアカハライモリ水槽とか、桂浜水族館のヒトデ水槽なんかで鏡を使った仕掛け展示は見たことはあったけど、これは徹底してる。まじですごい。

抜けてる県の水槽もあります。鋭意収集中ってまたすごい。全県制覇頑張ってください!

当のアカハライモリ達は脱皮皮モグモグしてたりして普通にかわいいデス。

おまけ程度に奄美大島と沖縄のシリケンイモリやフトイモリがいました。これまたかわいい。


さて、進みます。これはクロサンショウウオの繁殖風景のジオラマ。ジオラマに見えないくらいすんごい。

壁沿いにズラリと並ぶ水槽にはアホロートルたち。
アホロートル(ウーパールーパー)は日本両棲類研究所の現所長がアメリカで研究材料として飼育していたものを日本で最初に前所長の元に移行して飼育繁殖させたんだって。
初代所長さんも現所長さんも医師なんですね。館内の掲示にも医療への応用についての言及が多いです。めっちゃ勉強になります。


館内一番奥には大きめの水槽があります。映り込みがヤバくて写真に撮るのは諦めました。ニジマスとか魚もいますよ。

諦めたと言いつつなんとか粘る…。 
 木の隠れ家に子供のオオサンショウウオがいました。ちっさかわいい。

でっかくてかわいいのはこっちにいます。
受付で言われてた25年以上前からいる148センチあるオオサンショウウオですね。 

でっかいけどかわいい。
ブクブクしてる。まじかわいい。


あ、両棲類研究所ですから有尾だけでなく無尾もいます。

カエル、ね。

私も一緒にいた彼さんもイモリ飼っててテラリウムに興味ありありなのでじっくり観察。
水槽内は湿度がかなり高そうなんだけど、前のガラスは曇っていなくて、なんでだろう?と思ったら、これ特注水槽なのかな?前のガラスの下部が網になってて空気が入ることで曇りにくくなってました。横はご覧の通り。


さ、次!日本のサンショウウオ大集合コーナーです。
京都水族館にもこんなのありましたね。規模はこっちのが断然大きいですけど。

それぞれの水槽は小さいけどきっちり作り込まれています。生体も元気いっぱい。
元気すぎて隣のヒトの腕を咥えてデスロールしてるキタサンショウウオも…。(すぐにスタッフさん呼んで引き離してもらいました。エサの時間後は興奮しがちなんです、って言われてた。うちのアカハライモリと同じだ!ってウフフっとなりましたw)

まー本当にかわいいのでグラビア的にずらずらと並べてみます。
キタサンショウウオ。

オオイタサンショウウオ。

ツルギサンショウウオ。 

チュウゴクブチサンショウウオ。


反対側にポツンとひとつ1匹だけ入った水槽が。クロサンショウウオの幼体?
 おなか側も見える。腹側にもエラがあるんだね。
はあ…かわいい…。かわいいしか言ってない気がするけどかわいいから仕方ない。 

生体以上に圧巻なのはパネル展示です。イモリの再生現象を医療に取り入れようと研究されていることを丁寧に伝えてくれています。ところどころ端折りすぎて頭悪い私には理解が難しい部分もあったけど、すごい研究なんだというのはよーーーく分かりました。

展示室を満喫して帰ろう!となったら彼さんが「2階もあるよ」と。
ええええ!余力残してない!w

階段の上にオオサンショウウオが飛んでましたw

2階はカフェスペースとラボでした。めっちゃ研究室!憧れる!!
カフェは先客さんとスタッフさんが盛り上がっていたのでチラ見だけ。図書販売もされててぎょぶるが充実してました。給料日前じゃなかったら確実に大人買いしてたやーつ(泣)

最終的にお土産として買ったのはこちら。日本両棲類研究所監修のオオサンショウウオパスケース。20センチくらいある存在感ハンパないパスケースですw最高w

最後に。
事前に調べた限りでは分からなかったのですが、入館料は2000円です(オープニングキャンペーンとかで私たちは1000円でした。いつまで半額なんだろう?今月いっぱい?)
外の表示を見てソッコー彼さんに「2000円だけど入る?」って聞いてしまいました。変人な私はもちろん3000円でも入りますが、ちょっと変人くらいの彼さんは大丈夫かな?って心配してしまいました。
高いなーというのが第一印象ですが、展示にかかる経費を入館料で補おうとしたらそれでも安いくらいかもしれません。一瞬でも私が高いと思ってしまったのは公営の動物園や水族館が基準になってしまってるからかも、と。それって危険な考えだなーと反省。

今回、そんなこんなで色々と考えた結果、詳細なレポにはせずにあえてざっくりと書かせてもらいました。これを読んで行った気になって行かなくてもいいやって人が出てきたら嫌だったから。気になったらぜひ行ってみてくださいねー。

イモリやサンショウウオが生理的に無理、って人にはオススメできませんが、生き物を飼って見世物にしてけしからん!って人には逆に行って欲しい施設です。研究内容が分かりやすく展示されてますし「人間以外の生き物を研究することが人間に役立つ」生物多様性の大事な意味が理解できるんじゃないかなーと思いました。

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